仕事だいじょうぶの本

新人を悩ますコミュニケーションの壁。練習で乗り越えて働く力を発揮しよう

仕事だいじょうぶの本

3月、早くも内定者向け研修が始まっている企業もあるようです。なかなか先輩や同僚とうまくコミュニケーションがとれなくて・・と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

今回から、新入社員応援企画として、『仕事だいじょうぶの本 職場の人と安心してコミュニケーションできるSSTレッスンBOOK』(北岡祐子・著、ペンコム・刊)から、「職場でのコミュニケーション」スキルの身につけ方をお届けしていきます。

著者の北岡祐子さんは、30年間にわたり、働きづらさがある人たちの生活や就労支援を行ってきました。悩みを抱えている当事者の皆さんと、「コミュニケーションのどこが難しいのか」を学びあい、「それはどう乗り越えたらいいのか」を考え、具体的な練習方法を構築してきました。

「失敗したらやめるしかないと思っていた」

私、北岡祐子が、これまで、いろいろな働きづらさ(精神障がいや発達障がい、引きこもりなどの経験)のある方たちの就労支援を行う中で感じたことは、『高度な専門性を求められない仕事であれば、ある一定期間練習することにより、ある程度の技術を身につけることができる方たちばかり』ということでした。

なぜ働くことに困難を感じるのでしょうか。
実際に伺ってみました。
「わからないことを2回以上質問できなかった」
「もっと早くしてと言われたが、どうしたら早くできるのか聞くこともできなかった」「多くの仕事を指示されがまんしてするしかないと思っていた」
「相談の仕方がわからなかった」
「失敗したらやめるしかないと思っていた」
コミュニケーションの仕方がわからなかったために、ひとりで悩み、対処や解決方法がわからず苦しまれていたのです。つまり、働く力が発揮されない大きな理由のひとつが、職場でのコミュニケーションでした。

自信を失い萎縮。さらに働きづらさを生み、離職へとつながってしまう

ビジネスマナーがあるように、職場では仕事を遂行するために必要なコミュニケーション・スキルがあります。
それは家族や友人と話す言葉や意識とはまったく違います。就職後に見よう見まねで覚える、あるいはビジネスマナーの本で学ぶ、周囲から教えてもらえる職場環境などから、職場でのコミュニケーションを何とか身につけていく場合もあるでしょう。

しかしそのように学習できる環境にない場合には、どうしていいかわからず自信を失い萎縮してしまいます。
それがさらに働きづらさを生み、離職へとつながってしまうのです。

日々勤務し、働くためのコミュニケーションさえとれれば、最初は何もできなくても仕事の技術は後からついてきます。
逆にいくら専門的な技術や資格を身につけていても、周囲とコミュニケーションが成立しなければ孤立し、働き続けることができません。

もちろん、職場でのコミュニケーションとは、一人の問題ではなく、職場全体の社員同士のコミュニケーションにかかっていますので、職場の皆さんが心を閉じていれば、新たな就職者も馴染めず早期離職に至ってしまいます。

職場のコミュニケーションは練習でスキルを身につけることができる

コミュニケーションは、方法を知ることさえできれば、練習して身につけることができます。
それが自分を活かし、他者を活かし、やりがいにつながり、会社を発展させる戦力につながります。

これから、社会人になる皆さんは、働くためのコミュニケーションに悩んで離職してしまうということの無いように、また、悩んでいる方は、その壁を乗り越えられるように、職場の皆さんも一緒に『仕事だいじょうぶの本』を参考に練習していただき、お役に立つことができましたら著者として最高の喜びです。

次回から具体的な練習方法をお伝えしていきます。

仕事だいじょうぶの本

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北岡祐子

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