『追体験 霧晴れる時』増刷御礼第14話を公開します
『追体験 霧晴れる時』生きづらさを抱え、もがき苦しみながら乗り越えていく本人と家族15の実話です
人は、生きづらさを抱えると大いにとまどいます。
どのように現状を受け止め、折り合いをつけながら生きていけばいいのか。もがき、苦しむ人は決して少なくありません。それは、本人はもちろんのこと、その家族にとってもです。
ペンコムでは、2019年7月11日、生きづらさを抱える本人と家族が安心して暮らせる社会をめざす一般向け書籍シリーズ「みんなねっとライブラリー」を創刊しました。
みんなねっとライブラリーは、公益社団法人 全国精神保健福祉会連合会 (みんなねっと)協力のもと、家族、当事者、医療、福祉、介護など、様々な著者が執筆し、わかりやすく、広く一般の方に「こころの病」について理解を深めてもらおうというシリーズです。
第1弾「追体験ー霧晴れる時」〜今および未来を生きる 精神障がいのある人の家族 15のモノガタリ〜が皆さまのおかげで、このたび増刷となりました。
感謝を込めて、第14話を公開いたします。
著者は、日本福祉大学教授 青木聖久氏。
約30年にわたり、こころの病に悩む人たちとその家族に寄り添ってきた著者ならではの視点で、15家族にインタビューし、家族の生き方を通して、精神障害とは何か、どう乗り越えていったのかを解説と共に伝えていきます。
「家族だけで抱えこまないで」
本書で伝えたいメッセージは、「家族だけで抱えこまない」です。
家族の中には本人に濃密にかかわるため、仕事を辞め、自身の楽しみの時間をすべて排除して、四六時中、「あなたの病気がよくなるために」、というかかわり方をしようとする方がいます。
しかし、これでは短距離を走れても、長距離を到底走れません。
なぜなら、家族が自分自身の人生を置き去りにして、「本人のために」が前面に出すぎると、「私はこれだけ頑張っているのに、本人や周囲はそれに応えてくれない」と、かかわることへの成果が暮らしの目標になりかねないからです。
また、他者の変化を暮らしの目標においてしまうと、期待する側と期待される側の関係ができあがってしまい、お互いが息苦しくなってしまいます。
そのことからも、私は家族が自らを、人生の主人公として考えることが大切だと思っているのです。(本書より)
「追体験 霧晴れる時」の第14話を公開します。ぜひ、お読み下さい。
ユーモアにあふれ、周囲を一瞬にして明るく包み込んでしまう妻と、几帳面で少しはにかみ屋の夫。夫婦漫才のような明るい夫婦。
2人には、中3の受験勉強の時に突然、発症した長男がいました。
自傷行為、崖から飛び降りたり、身体を火で焼いたり。
学校では壮絶ないじめを受けます。元来穏やかな性格の長男、やり返すことはありません。
ところが、父親に対しては手が出るのでした。父も本来寡黙な人でしたが、自分が何とかしないといけないというような気持ちもあってか、2人の取っ組み合いは絶えることはありませんでした。夫婦は、長男の発症のことを近所の人たちには話してはいませんでした。
そんな、ある日ーー。
↓↓↓↓ 試し読み。画像をクリックしてください。14話が開きます
「追体験ー霧晴れる時〜今および未来を生きる 精神障がいのある人の家族 15のモノガタリ〜
(Amazon→こちら)
基本情報
書名:追体験ー霧晴れる時
今および未来を生きる 精神障がいのある人の家族 15のモノガタリ
著者:青木聖久
発売日:2019年7月5日
定価:1,300円(税別)
版型:四六判
ページ数:224ページ
本文色:1色
ISBN:978-4-295-40306-7
Cコード:0095
発行:株式会社ペンコム
発売:株式会社インプレス