お母ちゃんとの約束 いっちゃんとキヨシちゃんが歩いた、満州五五〇キロ

戦争について目をそらさずに考える機会をもらえましたー読者の方から「お母ちゃんとの約束」を読んで

お母ちゃんとの約束

この本で戦争について目をそらさずに考える機会をもらえたことが、私にとってとても大きな出来事でした

『お母ちゃんとの約束 いっちゃんとキヨシちゃんが歩いた満州五五〇キロ』を読んだ方から、著者の望月 泉さんのもとに、感想をお寄せ頂きました。ここでご紹介させていただきます。

初版は2016年10月。いまもなお、本当に多くの方からご感想をお寄せ頂いています。

今日は長崎に原爆が投下された日、今一度平和への思いを強くかみしめながら、今日一日過ごしたいと思います。


『お母ちゃんとの約束』を購入させていただき、拝読しました。

母は戦後生まれで、いっちゃんのように戦争の現実は経験していないのですが、おじいちゃんの煙管タバコの話や、田舎のお祭りの時に作るおはぎや寒天の話とか、兄弟姉妹の話など、私の幼い頃からいろいろと話を聞かせてくれて、前半はそんなことを思い出しながら、同じだなぁ、なんてほっこりじんわりと読んでいました。

そして、戦況が変化するに従い、深刻な描写が増え、真剣に引き込まれながら、ところどころ深い息を吐きながらも、著者の描き方のおかげで、目をそらさず、向き合って最後まで読むことができました。

わたしは子供の頃、戦争についての話がわりと苦手でした。

感想文も、他の話では書けるのに、戦争について書かれた本が課題の時は、うまく言葉にできなかった。枚数足らずで先生に怒られてました。
そして、苦手と思ってる自分に罪悪感もありました。

だから、今、この本に出会えて、最後まで読み、一つでも、戦争で起きたことを受け止め、目をそらさずに考える機会をもらえたことが、私にとってとても大きな出来事でした。

長い間、しまっていたことにニュートラルに向き合う機会をいただいて、一言では感謝の気持ちが尽くせませんが、ありがとうございます。

このお話を語り、絵を描かれたお母様、それを紙の上に言語化した著者の泉さん、並々ならぬエネルギーと強い信念なくしてはできなかっただろうと、勝手ながら感じました。

Amazonのレビューも拝見したら、子供の課題図書に…と書いていらっしゃる方がたくさんいましたが、私のように戦争の重さから目をそらしてきてしまった大人に、ぜひ今読んで!って言いたいです。

ご著書の終わりにある、お母様の「感謝にかえて」と手書きの歌、そして泉さんの「あとがき」の真っ直ぐな思い。
本の中に、活き活きとしたお母様の魂が宿って生き続けているんだなと感じます。』

 

 

お母ちゃんとの約束

みんな、しあわせになるためにうまれてきたんだよ

『お母ちゃんとの約束』は、敗戦後、10歳と6歳、幼い姉と弟がたった二人だけで満州から引き揚げてきた実話です。
主人公いっちゃん、こと望月郁江さんの体験を、長女の望月泉さんが1冊の本にまとめたものです。

本に込めたいっちゃんのメッセージは、「みんな、しあわせになるためにうまれてきたんだよ」

当時10歳だったいっちゃんと同じ年ごろの子どもたちにも読んで欲しいとの願いから、小学生も読めるように分かりやすい表現で、漢字にもルビをふっています。

世代を超えて多くの方にお読みいただいている『お母ちゃんとの約束 いっちゃんとキヨシちゃんが歩いた満州五五〇キロ』ぜひ、お読みください。

空に願いを

本に込めた平和の2文字、歌になって世界を巡る

本の最後のページに1編の詩が寄せられています。

本書のモデル、いっちゃんこと、 望月郁江さんが、この本でどうしても伝えたかったこと「平和の2文字」の思いを込めた詩です。

この詩に曲がつきました。

作曲は、望月さんと同じ静岡市内在住の窪田由佳子さん。

そして、この曲を、地元の松野小学校の児童が歌い継いでいるのです。

同校では、「子どもたちは松野の宝。今日からこの歌も宝になりました。これからも一緒に歌い継いでいきたい」と話しています。

こちらに楽譜、歌詞、伴奏のダウンロードページがあります。

どうぞ、皆さんも一緒に歌ってください。

お母ちゃんとの約束

【2刷】お母ちゃんとの約束

望月 泉(著)

¥1,320

「死んじゃだめ。絶対に死んじゃだめ!」幼い姉弟の生き抜く力に涙する—10歳と6歳。姉弟二人で、… 満洲から引き揚げの実話。