10月新刊「お母ちゃんとの約束」一人でも多くの子供達に読んでいただきたい1冊です
みなさまへ。この実話を一人でも多くの子供達に届けてください
ペンコムでは現在、10月新刊の児童書を編集中です。
「お母ちゃんとの約束」
いっちゃんとキヨシちゃんが歩いた、満州五五〇キロ
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●書店の児童書担当の皆様へ。
10歳と6歳。姉弟二人で、… 満洲から引き揚げの実話
『お母ちゃんとの約束』
〜いっちゃんとキヨシちゃんが歩いた、満洲550キロ〜
終戦から一年後、満州の通化から故郷の静岡までの道のりを、二人だけで引き揚げてきた幼い姉弟がいました。
「キヨシちゃんの手を絶対に離してはいけないよ」
お母ちゃんとの約束をひたすら守り続けて、10歳のいっちゃんは、6歳の弟・キヨシちゃんの手を引き、果てしなく続く中国の大地を、一歩また一歩と歩き続けたのでした。
二人の願いはただ一つ。 「お母ちゃんと会いたい!」
しかし、お母ちゃんはもう、この世にはいなかったのでした。
お母ちゃんとの約束
「死んじゃだめ。絶対に死んじゃだめ!」
幼い姉弟の生き抜く力に涙する。
10歳と6歳。たった二人で、満洲から故郷の静岡へと引き揚げてきた70年前の事実を、80歳の「いっちゃん」が今、子供達に向けて語ってくれます。
こんな幼い姉弟が、どうやって日本にたどり着いたのか、過酷な状況は想像に難くありません。
しかし、苦難に見舞われるたび、二人はどんどん、たくましく強くなっていくのです。
「もう歩けない」と泣く弟を、「こんなところで死んじゃだめ!」
励ましながら歩み続ける十歳の姉。
最後には、弟が姉を助けるまでにたくましく成長していくのです。
主人公の「いっちゃん」は、この本に寄せて、次のように語っています。「この本によって、私の中の戦争が終わるような気がします。」
この本を出版するにあたり、自分の過去と真正面から向き合うことになりました。
そして、胸の奥深くに眠っていた戦前・戦後の辛かったこと、苦しかったこと、そして悲しかったことが次々とよみがえってきました。
「もし戦争がなかったら」と狂わされた人生を恨み、「もし、お母ちゃんが生きていてくれたら」と悔しく切ない思いにかられ、そのたびに涙が頬を伝いました。
でも、この本を世に出すことで、全てが浄化され、本当の意味で私の中の戦争がやっと終わってくれるような気がしています。
「戦争」というたった二文字がもたらす犠牲の大きさ、傷の深さ……当時のことを思い出すと、胸が痛く、苦しく、涙が出て止まりません。
戦争によって、たくさんの尊い命が失われます。
過去の戦争における多くの犠牲者のもと生かされている私たち、亡くなった多くの命のもとに今の平和があるということを決して忘れてはいけないのです。
この本を読んでくださったみなさんが、学校で、家庭で、社会で、世界で、どうぞ「世界平和」を訴え続けてくださいますように。
祖国日本の土を踏むことなく亡くなった方々をしのび、その方々の分まで幸せを願い、感謝して生きていきたいと思います。
母の体験を子が執筆し後世へ。児童向けに出版
執筆は、長女の望月 泉さん。
「幼いころから母から聞いていた引き揚げの実話を本にして残さなければ」。
長年の強い思いが実現し、このたびの出版となりました。
主人公のいっちゃんは、当時、10歳。
今、10歳の子供達にもぜひ読んで頂きたいとの思いから、漢字にはルビをふり、わかりにくい言葉には解説を入れ、小学4年生が読めるように児童書として出版しました。
ぜひ、一人でも多くの子供達に読んでいただきたい本です。